日々白白

26歳、派遣社員の日々の生活記録。

最終話「ただ離婚してないだけ」ザックリあらすじと北山担の感想

f:id:peanut_butter_jam:20220109172436p:plain

 

「俺は何度も思い出す。はじまりのあの夜のことを。」
「何度も、何度も。なぜあんなことになってしまったのかを。」
「俺は孤独だった。」
「もう二度と、辛い目に遭いたくなかった。」
「ただ、それだけだった。それだけだったのに。」


第1話と同様に、正隆のモノローグから始まった最終話。

 

いやあ〜〜〜良かったですね最終話…!!

 

ただリコが無い水曜日に、まだ違和感があるシラです、こんにちは。

 

書きたいことがたくさんありすぎて、また更新が遅くなってしまった…。

 

それでは、張り切って参りましょ〜

 

※原作は読んでおりませんので悪しからず!


遺したかったこと


仁科たちを殺そうと提案した雪映。

 

小さく首を振りながらも、やがて前を向く正隆。

 

覚悟を決めてからの2人の行動力には目を見張ります。

 

家中の凶器を集め、火炎瓶を作っては試し、偽のお金を用意して、受け渡し場所の下見まで。(!)

 

さらには壁に立て掛けたマットレスをヤクザに見立て、殺す特訓も。

 

何度も何度も包丁を突き刺し、息を荒げる正隆。

 

ふと窓ガラスに映った自分の姿を見て、固まってしまいます。

 

頭を抱えてその場に崩れ落ちる正隆。

 

分かる〜!

 

動画見終わった後、暗くなった液晶に映る己の顔のヒドさったら無いもんね…。

(比較対象の違いよ)

 


 

翌朝、電話の着信音で目を覚ます正隆。

 

そのまま寝てたの!?

 

正隆、ベンチでも床でもどこでも寝がち。猫ちゃん。

 

電話の相手は弟の利治。

 

執行猶予が付いて、正隆との再会を果たしました。

 

「親父の遺言を伝えに来た。」と話す利治。

 

改めて正隆に向き直り、目を閉じて語り始めます。

 

大事なシーンなのにパパのモノマネがシュール。

 

ちょっと!笑っちゃったじゃん!

 

「今、ただ1つ願うのは、お前が私のような道を辿らないこと。」
「大切なものたちを傷付けないために。」


後継者を決める時、柿野家の血筋という古い慣習に拘って、正隆を傷付けたパパ。

 

その謝罪と共に、"正隆の本当の父親でありたい"という思いを偽り続けたことを、ずっと後悔していたと伝えます。

 

最後の夜


仁科たちとの約束の夜。

 

いつものお漬物もスタンバイして、神妙な面持ちで夕食を食べ始める2人。

 

お漬物を噛み締め「美味しいよ、ありがとう。」と言う正隆。

 

今後の展開を知って改めて見ると、めちゃめちゃ切ない…。

 

食卓を囲むことって、大切なコミュニケーションだなと思いましたね。

 

思えば、初期の頃からご飯は一緒に食べようとしていたし、正隆にとってかなり大切な時間だったのでは!?

 

単にお漬物が好きすぎたからかもしれないけど。


(それはそれでキュートなので良し!)

 


 

凶器をバッグに詰め、いよいよ出発する2人。

 

やっぱり、夜空に浮かぶのは満月。

 

「じゃあ行って来る。」と車を離れる正隆。

 

雪映は咄嗟に腕を掴んで引き留めます。

 

伸ばされた手を取り、雪映の唇にキスをする正隆。

 

「信じろ、すべて上手くいく。」


そう言い残してスッと手を離します。

 

心配そうな雪映に対して、不安も恐れも感じさせない、堂々とした態度の正隆。

 

雪映は、小さくなっていく正隆の後ろ姿を見送りながら涙を流します。

 


 

一方で、仁科たちも約束の場所に到着。

 

「柿野の野郎、1億用意してますかね?」と問う薮くんに、仁科は「いいんだよ用意出来てなくたって。」と余裕の口ぶり。

 

クエスチョンマークを浮かべた薮くんを「分かってないね、」と笑う仁科。

 

佐野を葬った灯油入りポリタンクに、勢いよく足を置きます。

 

「殺した後に保険金をかけるって方法もあるしね。」


お金を用意してもしてなくても、正隆の命の保証はゼロ。

 

仁科の恐ろしい計画が実行されようとしていました。

 

そんな会話が交わされる中、倉庫前に到着した正隆。

 

立ち止まって深呼吸し、こちらに向けられた目。

 

その瞳には、思わず息を止めてしまうような熱量が込められているように感じました。

 

「灰になる前に」のMV然り、北山さんの目には人を惹きつけるパワーがあるよね…。


正隆の出した答え


正隆の帰りを車の中で待つ雪映。

 

一向に姿を現さない正隆が心配でたまらず、車を降りて倉庫へ向かいます。

 

しかし、倉庫の中は無人

 

「正隆!」と叫んでも、ガランとしただだっ広い空間に反響するだけです。

 

雪映は大きくなったお腹を抱え、必死で正隆を探し歩きます。

 

すっかり夜が明け、通勤する人が行き交う街中。

 

スタスタ歩く男性にぶつかり、転んでしまいます。

 

「速報です。」
「柿野正隆容疑者が、今日未明、横浜北警察署に出頭しました。」


街頭ビジョンに流れたニュースが耳に入り、思わず顔をあげる雪映。

 

巨大な画面には、正隆の顔写真と"容疑者"の文字が映し出されていました。

 

正隆の"自首する"という選択には、拍手を送りたくなりましたね。

 

これ以上、罪を重ねる姿を見たくなかった気持ちもあるけど。

 

第1話を見た時は、最後まで見られるか…?と思っていたのにな〜

 

ここまで見届けることが出来て、感無量です。

 

雪映は、混乱してニュースに釘付けに。

 

すると、なんとこのタイミングで破水してしまいます。

 

更に陣痛に襲われ、再び倒れる雪映。

 

今回も展開の速さに追い付くのに必死です。


自覚と償い


池崎と共に警察署を出る正隆。

 

前回と同じシチュエーションですが、その手には手錠がかけられています。

 

留置所に入れられ、壁にもたれて座り込む正隆。

 

この座る正隆、光が差し込む部屋ってのがまた…。

 

第1話冒頭を彷彿とさせますね!?

 

ここで、利治の語るパパの遺言のシーン再び。


aaa「偽りなく生きてくれ。」


"Fear"の歌詞にも入っているこの一言。

 

利治の前でも憚らず涙を流す正隆を見て、心からホッとしました。

 

さらに「遺産相続について、」と続ける利治。

 

パパは私財を兄弟で等分にするように、と遺言書に記していました。

 

その結果、正隆は5億円もの遺産を手にすることを告げられます。

 

「俺はやっと分かった。」
「俺はどれだけの人たちを、自分に巻き込んだことか。」
「誰のせいでもない、全部自分の引き起こしたことだったんだ。」


本当にやっとだよ!!!

 

正隆が歪む原因を作ってしまったパパ。

 

そのパパの遺言が、今度は正隆が本当に生き直すキッカケになりました。

 

"これ以上辛い思いをしたくない"一心で生きてきた正隆。

 

萌ちゃんを殺したことも、佐野を監禁したことも、そして自分自身も。

 

騙しながら、偽りながら生きるのは、正隆にとっても辛かったでしょうね…。

 

正隆の涙。

 

それは、あの遺言によって、幼少期から苦しめられてきた呪縛から解き放たれ、溢れた涙なのかなと思いました。

 


 

小切手の金額欄に5億と記入する正隆。

 

そして、約束の夜、倉庫の前で立ち止まった正隆の行動が描かれます。

 

電話を掛ける正隆。

 

その手には池崎に渡された名刺と、萌ちゃんの遺体を運ぶ写真が握られていました。

 

証言によって、森の中から発見された萌ちゃん。

 

正隆と萌ちゃんは、あの森の中で再び見つめ合います。

 

無表情で佇む萌ちゃん。

 

四つん這いで萌ちゃんの足元まで近寄り、深々と頭を下げる正隆。

 

「俺のやってきたことが、罪が穢れが、」
「雪映と俺の子供から断ち切れるのなら、」
「どうか断ち切れますように。」


はじめて口にした「ごめんなさい。」の言葉は震えていました。

 

正隆を見下ろす萌ちゃんの表情は変わらないまま。

 

それでも、ちゃんと謝るシーンが描かれていて良かった…!

 

生き直す決心をした正隆が、これから罪を償っていくことを願います。

 

それから、1人で出産に立ち向かう雪映のシーンも生々しい。

 

この子がお腹にいる時、ほんっと〜に色々色々あったね…。

 

無事に生まれてきてくれて、ありがとう!!


遺産の行方


3ヶ月後。

 

正隆が自首したことで、早く社会復帰出来た創甫。

(髪染めてる!)

 

警察署の前では池崎が待っていました。

 

「見送りなんていらねえよ。」と照れ臭そうな創甫。

 

そんな創甫へ、1通の手紙が渡されます。

 

匿名で送られた手紙の中には、5億円の小切手。

 

正隆はパパの遺産全てを創甫へ送っていたのでした。

 

これが正隆なりの贖罪だったんですね。

 

その金額を見て驚く創甫。

 

池崎は「お前のこと気に掛けてるとてつもない馬鹿が、どっかにいるってことだ。」と訳知り顔です。

 

「俺行けんのか、大学に。」
「とにかくお前には未来しかねぇ。」


ここの池崎のセリフ!

 

見ながらつい「そうだよ〜〜!!」

 

って言ってましたね、私。

 

創甫の存在はこのドラマでは数少ない、圧倒的な"光"。

 

前回逮捕された時は愕然としました。

 

が、救いのある着地で胸を撫で下ろしました…!

 


 

それから、仁科たちヤクザはというと。

 

正隆が5億円の遺産を手にしたと報じる週刊誌。

 

その記事を見て苦々しい表情の薮くんですが、仁科は何とも言えない表情。

 

「思ったよりあの柿野って奴、面白え奴だったな。」と呟きます。

 

SDカードを2本指でポッキリ破壊。

 

予想外だった正隆の行動に悔しさを感じながら、その度胸を認めたようでした。


"幸せ"の形


そして、対面する2人のシーン。

 

面会に訪れた雪映のは、胸にしっかりと赤ちゃんを抱いていました。

 

身を乗り出して手を伸ばす正隆。

 

アクリル板越しに手と手を合わせ、笑みが溢れる光景が切ない。

 

だけど、とても暖かい家族に見えました。

 

満足そうな表情の正隆、おもむろに「届いたか?」と尋ねます。

 

うなずいてカバンから離婚届を取り出す雪映。

 

そこには正隆の名前とハンコが押されていました。

 

「結局1つも約束守れなくて、ごめんな。この子と幸せになってくれ。」
「うん、私この子を1人で立派に育てて幸せになる。」
「もう2度と、あなたには会わない。」


雪映と子供のことを思い、自ら離婚届を送った正隆。

 

これも"大切なものたちを傷つけない"ための選択ですね。

 

雪映の言葉も、正隆の願いをきちんと受け取り、意見を尊重した上での言葉でしょう。

 

「ありがとう。」と言う正隆の安堵した優しい目が印象的。

 

しかし、雪映は離婚届をビリビリに破ってしまいます。

 

呆気に取られてポカンとする正隆。

 

雪映は続けます。

 

「私はあなたの妻、この子はあなたの子供だから。」
「私、今幸せだよ。」
「俺も、今幸せだ。」


さすが雪映!!!

 

当初からどんなに冷たく当たられても、そばを離れなかった雪映。

 

正隆を愛し、"3人で生きていく"と望み続けていた、雪映ならではの答え!

 

この雪映の格好良さには、毎回痺れました。

 

さらに正隆の返し、笑顔で見つめ合う2人、もう涙無しでは見れない…。

 

ここではやっぱり、プロポーズのシーンを思い出しましたね。

 

あの時「幸せにする。」って誓った正隆。

 

その一番最初にした約束を、果たすことが出来て良かったな…!

 

「頼む、一緒にいてくれ。」
「これからは何をするにも2人一緒がいい。」


これまで異様な絆によって共依存していた夫婦関係。

 

それが、お互い離れていても"幸せ"だと笑い合えるようになったのを見て、この夫婦にも救いのある形で良い答えだなと思いました。

 

面会室を出て廊下を歩く正隆。

 

ここが、オープニングの玄関ドアに向かう構図と一緒で!

 

オープニングでは、破滅の道に歩いて行っているようにしか見えないんですけど。

 

最後のシーンは、再生しようと歩き出しているように見えました。

 

「もう二度と、君と(あなたと)会うことが無くても、」
「俺たちは(私たちは)夫婦。」
「ただ離婚してないだけ。」


ただ離婚してないだけ


ラストシーン、鳥肌がたちましたね。

 

第1話では会話も無い、愛も無い、"ただ離婚してないだけ"だった正隆と雪映。

 

その言葉の意味が、最後でクルッとひっくり返る鮮やかさ!

 

なんって秀逸なタイトルでしょう…。

 

殺人共同生活を経てお互いを思いやり、"愛を知るほどに強く"結ばれた2人。

 

そんな2人が辿り着いた結末は、じんわりと胸に沁みる、良い終幕でした。

 

毎回ハラハラしながら見守っていたのに、こんなに泣かせるなんて…!涙

 

ただリコ関係者の皆様方、大変お疲れ様でした!

 

3ヶ月もの間、怒涛の展開で楽しませて頂き、本当にありがとうございます!

 

ここまで真剣にドラマを全話見たのは、初めての経験でした。

 

ストーリーをはじめ音楽から小物に至るまで、まぁ素晴らしいクオリティ。

 

その徹底的な拘りっぷりには毎回驚かされました。

 

北山さんが主演だからと見始めた「ただ離婚してないだけ」。

 

でも、それだけじゃなく、このドラマが持つ"熱"が突き抜けていたので、ここまで夢中になれたのだと思います。

 


 

そして最後に。

 

正隆を北山さんが演じてくれて、とっっても良かったな〜!と思いました。

 

まるで"現代版人間失格"を見ているのかと思うほど、落ちぶれていく正隆。

 

その姿を見るのは、私も辛かったし、北山さんはもっともっと辛かったのだと思います。

 

第1話でボロクソに言われながら、正隆の苦悩や感情に寄り添い、彼を演じきったこと。

 

私が言うまでも無いけど、相当な覚悟が無いと出来ないよ!

 

正隆という人物が、ここまで人を惹きつけたのは、間違いなく北山さんの演じる"正隆"が血の通った人物になっていたから。

 

このドラマを見ていて"応援していて良かった"と誇らしくなる瞬間が、何度もありました。

 

これからも、北山さんの格好良いところを見たい!!!

 

いや、見せてくれる!!!と思わせてくれる、パーフェクトな自担です。

 

素敵な作品に出会わせてくれて、ありがとうございました!

 


 

それでは、ホントに最後の最後。

 

こ〜んなに良い作品は、DVD&ブルーレイBOXを購入しなきゃでしょ!?

 

ということで、「ただ離婚してないだけ」公式サイトの詳細を貼って終わります。

 

www.tv-tokyo.co.jp

 

ここまでお付き合い頂いて、ありがとうございました。

 

第1話視聴後、あまりの衝撃で気持ちの行き場が見つからずにスタートした、この感想シリーズ。

 

思いのままに書き続けられて楽しかったです。

 

もし、もしも今までの記事を全て読んで頂けた方がいるなら、お疲れ様でしたと言いたい。笑

 

今度北山さんの主演が決まったら、また書きたいと思います!

 

それが近い将来であることを願って。

その時はよろしくお願いします!では!!!